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劇団劇作家ブログ
現在、劇団劇作家に参加している劇作家がお送りする日常のあれこれ
内部リーディング~戯曲を様々な角度から眺めた日
2017年10月03日 (火) 14:27 | 編集
去る9月24日、劇団劇作家の内部リーディングが開かれました。
代表挨拶
参加者に企画の趣旨を話す劇団代表の篠原久美子。
「劇団劇作家には劇団員の戯曲をプレゼンする『劇読み!』というイベントがあります。こちらは劇団内で審査にかけ、選抜した戯曲をお客様や舞台製作者の方々にお届けする場です。一方、今回の企画に審査はありません。作家が俳優さんの声を通して等身大の戯曲を眺め、皆でブラッシュアップのための意見を出し合う場。それが内部リーディングです」

今回は有吉朝子作『リトルボートストーリー2 ぼく自身の歌』、校倉元作『溶ける家族』、池田恵作『元禄浪漫奇譚~異聞之壱』の3作品がエントリーしました。
「リトルボートストーリー2」リーディング風景1
『リトルボートストーリー2』のリーディング風景です。
物語の舞台は鎌倉。かつてこの地に存在した「鎌倉アカデミア」をめぐって、人々の希望と苦悩が入り混じります。
「リトルボートストーリー2」リーディング風景2
出演者の佐藤修作さん、黒川陽子(劇団員)、辻村夏穂さん、清水泰子さん。
ぴったりくっついて離れない「創造」と「生活」の狭間で揺れ動く人々の、小気味よい会話の応酬が続きます。
「リトルボートストーリー2」リーディング風景3
出演者の志賀澤子さん、塚本一郎さん。
鎌倉アカデミアで青春をともにした、因縁の二人を演じます。
志賀さんは独白で舞台の幕を開く役。内部リーディングの怖くもあり面白くもある点は、読み合わせの1回目を披露するということです。俳優は共演者が戯曲をどう解釈し、どんな役作りをしてきたか知らないまま、本番に挑みます。そのため、出演者たちが志賀さんの第一声に耳を傾ける音が聞こえてきそうな静寂の中で開幕。志賀さんは重たい過去を一身に背負いながらも周囲に開かれた演技で、物語を引っ張ってくださいました。
「リトルボートストーリー2」リーディング風景4
出演者の加藤記生さん、鬼頭典子さん、小笠原游大さん。
加藤さんと塚本さんは親子という設定。「また人が集まって文学について語り合える場所を作りたい」との夢を持つ塚本さんに、「どこにあんのよそんな金が!」と啖呵を切る加藤さん。どちらも切実、どちらも正義。真正面からぶつかる議論でありながら、親子喧嘩ならではのマヌケさやあったかさも滲みます。

リーディングの後には参加者によるディスカッションの場がもたれ、作者の有吉から「この人物は事情を飲み込むのが早いようにも見えますが、演じていていかがでしたか?」といった質問が投げかけられました。実際に役を演じた俳優さんから、「この人物の背景を考えると、充分に準備をした状態で登場できるため、演じていて無理はなかったです。この『背景』を喚起する言葉遣いをもう少し台詞に盛り込めば、観客も納得しやすいと思います」といったご意見をいただきました。
「私の演じる人物はこの台詞を自然に言えるのか?」という役の内面からのアプローチと、「私の役は観客からどう見えるのか」という役の外側からのアプローチを兼ね備えた、俳優さんたちの誠実な意見。地に足のついた改稿案がいくつも飛び出す、実り多い時間となりました。

続いて、校倉元作『溶ける家族』のリーディングが始まります。
「溶ける家族」リーディング風景1
『溶ける家族』のリーディング風景。
俳優の配置は、役柄の関係性に合わせて作者が決めています。演出のつかない内部リーディングで、ほんのりと演出的意図が匂う小さな見所のひとつ。
「溶ける家族」リーディング風景2
左から、出演者の有吉朝子(劇団員)、辻村さん、荒川大三朗さん。
「溶ける家族」リーディング風景3
こちらの4人が、物語の中心となる一家です。
先ほどは鎌倉の住人だった俳優たちが、今度は作者・校倉の創り上げた架空の国「ハルカラ」の住人となります。
ある嵐の日、家の外の風景が丸々消滅してしまうという、前代未聞の大災害(?)に襲われた一家。虚無の世界を漂ううちに、互いに信頼することを忘れていた家族が少しずつ変化していきます。
「溶ける家族」リーディング風景4
右の2人、加藤さんと小笠原さんは、一家を脅かす闖入者の役を演じます。「さっさと私を殺してくれ」と言わんばかりの、素敵なかき回しっぷり!

SF映画と不条理演劇とファミリードラマとジュブナイル小説が入り混じったような作風に、「いったい、どう切り込んだらいいんだ」という戸惑いの中でディスカッションがスタート。
いずれかの手法に特化していくべきなのか、混在っぷりを楽しむべきなのか、紙風船のようなこの作品への触り方を模索するやりとりが続きつつ、俳優さんが「なんだかすごく懐かしかった。昔、ラジオで聴いた物語の手触りに似てる」と話していたのが印象的でした。「あのメンタリティで攻めればこの作品は分かる」という新たな視点の提示。もしかしたら作者自身も意識していなかったかもしれない作品の意味づけを垣間見る機会となりました。

そして3作品目は池田恵の短編、『元禄浪漫奇譚〜異聞之壱』
「元禄浪漫奇譚」リーディング風景1
右端が新しく劇団員となった池田恵です。
そのタイトルの通り、舞台は元禄時代。誰もが知る忠臣蔵の裏側を、ブラックでコミカルなタッチで切り取ります。
「元禄浪漫奇譚」リーディング風景2
「この時代に生まれてよかったー!」という佐藤さんの第一声。え、マジで? 元禄時代でしょ? と思う間もなく、現代語と時代がかった言葉の混在した長台詞の洪水。たちまち観客は「いつでもない元禄時代」に連れていかれ、「あったかもしれない現実」を堪能しました。
「元禄浪漫奇譚」リーディング風景3
少人数でのパワフルなやりとりに見入る参加者たち。
「元禄浪漫奇譚」リーディング風景4
言葉遣いの独特な作品ながら、「もうそのまま公演しちゃえばいいんじゃない」と思ってしまうような完成度で演じ上げた俳優さんたち。演技が上手すぎていっそ作品のアラが見えないことに嬉しい悲鳴を上げつつ、より作品のインパクトを増すにはどうすれば良いか、心地良いテンポを保つにはどうすれば良いかと、たった今楽しんだパフォーマンスをもとに模索するディスカッションとなりました。

作品の性格によってそれぞれタイプの違う話し合いが持たれた今回。戯曲を様々な角度から眺める充実した一日でした。
ご参加いただき、貴重なご意見をくださった方々に、この場を借りてお礼を申し上げます。

黒川陽子
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近況報告
2015年04月17日 (金) 00:19 | 編集
 このたび、吉祥寺シアター×ティーファクトリー合同企画「若手舞台人のためのドラマドクター 川村毅」のドラマ診断の公募があり、「東京0番地」を応募しました。冒頭の“若手舞台人のため”という案内に、後期高齢者である私が診てもらうのは「どうかな」と躊躇いもありましたが、劇作を書き初めて10年の年月は、まだまだ若手舞台人だと決めて申し込みました。
 趣旨は、「吉祥寺シアターは、今年10月〜11月に予定されている、ティーファクトリー『ドラマ・ドクター(仮)』公演に先がけて、ティーファクトリー代表で、劇作家・演出家として活躍する川村毅さんが、劇中のドラマ・ドクターさながら(!?)、あなたのドラマ・ドクターを務めます! みなさんが執筆した戯曲について、川村さんと一対一でお話をしながら、執筆のヒントや新しい視点、そして、自分自身でさえ気づいていないような新たな才能を、一緒に探して見ませんか? ここで磨き上げられた作品が、次世代の吉祥寺シアター上演作品になるような、素敵な出会いを、吉祥寺シアターは楽しみにしています。熱意あるみなさん、ぜひ積極的にご参加ください!」とあります。
 先日、事務局から、「東京0番地」のドラマ診断を行いますと報せが届きました。一作品の診断時間は40分、初診料込みで500円のコースです。
 次回は、今書いている新作の診断をお願いする予定です。

2015/4/13 三浦実夫
こころざし
2014年12月23日 (火) 13:56 | 編集
テアトロ 2015年 01月号 [雑誌]テアトロ 2015年 01月号 [雑誌]
(2014/12/13)
不明

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テアトロ、一月号に私の作品、「まほろばのまつり」が掲載されました。
20代で劇作家を志して60代…、40年たっていました。
みなさまに読んでいただけたら嬉しいです。
その頃の私の三つの夢は、


一 新劇(今は廃刊)やテアトロに戯曲が載ること。
二 紀伊國屋ホールで公演。
三 たとえ時代がかわろうと色褪せない心に残る作品を書くこと。 


という、大それた夢です。
私の頑張りが足りなくて、力及ばず、心折れそうな日々ですが、この夢は今も変わりなく私の目標になっています。
さあさあ、おいしいものでも食べて、頑張っていきましょう!


大森匂子
充実の戯曲勉強会
2014年10月31日 (金) 22:57 | 編集
10月30日、講師に小松幹生氏をお迎えして、劇団劇作家の戯曲勉強会を開きました。
テーマは「脚色について」。脚色の名手小松さんのお話をたっぷり伺えた、超デラックスな勉強会でした。
学生時代から年間200本くらいずつ、15~6年芝居を見続けたという小松さん。その豊富な演劇体験からくる驚愕の発想力に脱帽。


小松幹生さん
講師の小松幹生さん


勉強会の様子
熱心にお話を伺う参加者たち


「脚色は1本1本違うが、自分の作品だと思って書かないとダメ」「大事な言葉は三回繰り返せば100%のお客に伝わる」など大事なアドバイスを具体例をひきながら縦横に語って下さいました。
講義終了後は、外部からのお客様も交えて下北沢で交流会。大いに盛り上がりました。
次の勉強会は11月25日、講師はふじたあさやさん。こちらも楽しみです!


福山
内部リーディング
2014年10月29日 (水) 17:28 | 編集
10月26日に、劇団劇作家は内部リーディングを行いました。
劇団会議で決まった四作品をきていただいた役者さんたちに読み合わせの形で演じてもらい、脚本ブラッシュアップのためのディスカッションを行うものです。


内部リーディング1
お集まりいただいた役者さんたち


内部リーディング2
校倉元作『静かなる騒音』にご出演いただいた加藤記生さん、伊藤かおるさん、小笠原游大さん


内部リーディング3
リーディングとは思えない熱演が光ります


内部リーディング4
伊藤悠子作『あーやと僕』にご出演いただいた枝元萌さん、佐藤達さん


内部リーディング5
上演後のディスカッションの様子


文字だけではわからない作品の良さ悪さが、声によって立体化される、貴重な機会です。
今回は、短編二本、長編二本。お昼から午後八時までという長きにわたり、役者さんと劇団員、見学の方達と台本をどう良くしていくか、ディスカッションを行いました。
台本だけにこれだけの時間をかけると言うのは、なかなか得がたい機会ではないかと思います。
新入りの伊藤がお送りしました。
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