2012年03月24日 (土) 07:16 | 編集
今年に入ってから寒い日が続いていましたが、ようやく春の兆しが見えてきました。今回は、珍しくテレビドラマのことを書いてみます。
日頃、めったにテレビドラマは見ないんですが、あるきっかけでNHKの地方局制作の『火の魚』というドラマの評判を知り、見てみました。
このドラマは、室生犀星の小説を原作として渡辺あやさんという方が脚本を書いて作られたもので、去年亡くなった原田芳雄さんが小説家役で主演しています。そして、彼を担当する編集者という準主役的な役を、NHK朝ドラ『カーネーション』のヒロインだった尾野真千子さんが演じています。
ものすごく大雑把に書くと、「今は故郷の小さな島に戻って一匹の金魚と暮らしている偏屈な元売れっ子作家が、新しく担当になって訪ねて来た若い女性編集者と触れ合ううちに、少しずつ変わっていく」というような内容のドラマですが、とても面白かったです。ストーリー展開は淡々としていますが、心の機微を繊細に描いていて、映像的にも素敵な作品で、ほとんどテレビドラマを見ないせいか、すごく驚きました。
そして、原作が気になって読んでみた(お恥ずかしい話、室生犀星の小説を読んだことがなく、これが初体験)ところ、これがまたとても面白かったんです。
ドラマの原作となっているのは『火の魚』だけではなく、金魚が主人公の『蜜のあはれ』もそうらしいのですが、いずれも大変面白い小説でした。
久々に見たテレビドラマは、映像と活字とで二度美味しい体験をさせてくれたので、個人的には大満足です!
校倉 元
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