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劇団劇作家ブログ
現在、劇団劇作家に参加している劇作家がお送りする日常のあれこれ
棚田からの風に吹かれて
2013年04月07日 (日) 17:02 | 編集
このところブログで公演の案内が続いていますね。メンバーの活動が活発になっている証拠。嬉しいです。先日の東京たつみさんの劇団ピンクメロンパンの公演も面白かったし。
ということで、私も公演のご案内を。


「田畑家の行方」高橋正圀作 青年劇場4月公演
唐津に住む農民作家、山下惣一さんと、飛騨の自然卵養鶏農家、中島正さんの往復書簡「市民皆農」に想を得た作品。(この本、筋金入りの百姓のラジカルな対話がとても刺激的)
舞台は唐津の農家で、舞台奥には菜の花に彩られた棚田の風景が広がっています。当主の急死で耕し手を失った田んぼをどうするかから始まる家族の物語です。長男は東京で大手の電機メーカーの営業マンとして働いていて、農家を継ぐ気などさらさらない。でも、家を潰すわけにはいかない。なぜなら、3.11以後、南相馬から妹とその息子が避難して来ているから。そこからドラマが始まります。
唐津の10キロ先にはやらせメールで有名になった九州電力玄海原発があります。原発から逃げて、また原発の近くに来てしまうという日本の現状。笑えませんね。
去年、唐津の棚田を見学に行きましたが、山の上から下まで、延々と連なる棚田の風景には圧倒されました。ここには都会に住む私とは違うスケールの時間が流れていると感じました。今、TPPによって、日本経済がすべてアメリカ資本の論理によって塗り替えられようとしていますが、本当にそれでいいのかどうか、棚田の風に吹かれながらよく考えてみなくては、と思いつつ、稽古を進めています。自分の書いた作品以外を劇団の公演で演出するのは初めて。すごいプレッシャーですが、スタッフに助けられながら準備を進めています。ぜひご覧ください。


「田畑家の行方」紀伊國屋サザンシアター
4月25日(木)19:00
26日(金)  19:00
27日(土)  14:00/18:30
28日(日)  14:00
29日(月祝) 14:00
30日(火)  18:30
5月1日(水)14:00
2日(木)  14:00/19:00
3日(金祝)  14:00
お申込み 
03-3352-7200
tiket@seinengekijo.co.jp
青年劇場まで


福山啓子
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