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劇団劇作家ブログ
現在、劇団劇作家に参加している劇作家がお送りする日常のあれこれ
後期高齢者の「烙印」を押されて
2015年01月29日 (木) 01:50 | 編集
 日本劇作家協会主催の「戯曲セミナー」を受けてから、思えばこの4月で12年目を迎えます。この間、「演劇ユニットG.com」と「劇団劇作家」に所属して、2年に1作を書くことを目標に、金の卵シリーズである『金の卵1960』『金の卵1970』『金の卵1980』『むら』『東京0番地』を書いて上演してきました。

 2年に1作の戯曲を書くのが目標だが、劇団から依頼されている台本が、期日が過ぎたのに構想も定まらず悶々鬱々として、堂々巡りを繰り返していた昨年の暮れ…。 
 何の前触れもなく区役所から、後期高齢者用の健康保険証が送られてきた。突然、後期高齢者の証明書をつきつけられ、「断りもなく、烙印を押しやがって!」と思わず舌打ちをしてしまった…。
 若いころ、よく先輩から、「歳をとると時の経つのが早いぞ」と聞かされ、「そんな馬鹿なことあるものか?」と気にかけていなかったが、後期高齢者の宣告をうけたのを機に我が身を振り返ってみると…。身体がだるく、なかなか疲れが抜けない。体力や気力が持続しない。思考と行動が一致しなくなった。息切れや動悸がする。歩行の足元が怪しい…。等々、長年蓄積した疲労による綻びが見える。成る程、この症状が時間の進行に対する対応力を失わせ、時が早く経つと感じるのだと実感する。
 ここまで、「生ある限り現役!」と気負ってきたが、残された時間は長くないと悟り、役所からの烙印を“天の声”であると甘受。肩肘を張らない自然体を心がける…。
 漸く平常心をとり戻し、もやもやしていた頭の霧が晴れると、新作『金の卵1950』に登場する、まだ「わらしこ」の「金の卵」たちが、広大な栗駒山麓の原生林を駆け巡り、村を流れる一迫川に遊泳する山女魚、岩魚と戯れて天真爛漫に動き出した…。

 今回書く『金の卵1950』は、戦後70年の記憶を遡る話で、現地取材に多くの時間が掛かるため、村に立て籠っての長期戦になる。一にも二にも健康に気をつけないと、完成しない不安もありますが…。何とか頑張ってこの戯曲を書き上げると、今まで書いた5本の作品と一連に繋がり、テーマとして書き続けてきた「私の昭和史」は、ひとまず一段落することになる…。今年は、「焦らず急がず」創作行脚の旅に出ます…。

三浦実夫記
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